奄美大島の小湊フワガネク遺跡群とソテツ群落

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江戸時代から形を変えずに残っているソテツ群落
江戸時代から形を変えずに残っているソテツ群落

小湊フワガネク遺跡群は、奄美大島(あまみおおしま)の海岸砂丘に位置する7世紀前半(約1400年前)の遺跡です。

手前の草木が茂っているところ一帯が小湊フワガネク遺跡群

大量のヤコウガイ貝殻が出土しましたが、これらは食料残滓ではなく、「貝匙(かいさじ)」等と呼ばれる貝製品の原料に用いられたものです。その加工場跡が確認されて、南西諸島でも注目されている遺跡です。遺跡の上に広がるソテツ群落は、畑地の土地境界に植栽されたもので、防風林として作物を保護してくれるほか、実や幹は救荒食として、葉は肥料や燃料として江戸時代から利用されているものです。

土地境界に植えられたソテツの畑地景観は、以前は奄美群島の各地で見られましたが、土地改良事業等でほとんど消えてしまいました。そうした伝統的農業景観が広い面積で現存する貴重な場所です。いずれも、奄美大島の歴史を伝えてくれる史料として後世に伝え残していきたいものです。

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