大三島が舞台に。1300年の時空を超えたミステリー「キトラ・ボックス」

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大三島の大山祇神社(楼門)
大三島の大山祇神社(楼門)

キトラ古墳の謎と国際的な陰謀が交錯する、池澤夏樹3年ぶりの長編小説

小説、評論、随筆、翻訳、文学全集の編集など幅広いジャンルで、40年近くにわたり数々の功績を築いてきた知の巨人・池澤夏樹氏。3年ぶりの長編小説『キトラ・ボックス』は、キトラ古墳被葬者の謎と、新疆(しんきょう)ウイグル自治区からの赴任研究員をめぐる国際的な陰謀とが交錯し、歴史や国家の行方に思いを馳せながら堪能できるミステリです。「今作を書いてみて、やはりエンターテインメント小説を書くのは楽しいと思った」と語る池澤氏。遠い古代の世界から1300年の時空を超えるロマンを、ぜひ感じてください。

「キトラ・ボックス」のあらすじ

奈良天川村、トルファン、瀬戸内海大三島(おおみしま)。それぞれの土地で見つかった禽獣葡萄鏡(きんじゅうぶどうきょう)が同じ鋳型で造られたと推理した考古学者の藤波三次郎は、国立民族学博物館研究員の可敦(カトゥン)の協力を求める。新疆ウイグル自治区から赴任した彼女は、天川村の神社の銅剣に象嵌(ぞうがん)された北斗が、キトラ古墳天文図と同じであると見抜いた。なぜウイグルと西日本に同じ鏡があるのか。剣はキトラ古墳からなんらかの形で持ち出されたものなのか。

大山祇神社(御桟敷殿)
大山祇神社(御桟敷殿)

謎を追って、大三島の大山祇(おおやまづみ)神社を訪れた二人は、何者かの襲撃を受ける。窮地を救った三次郎だったが、可敦は警察に電話をしないでくれと懇願する。悪漢は、新疆ウイグル自治区分離独立運動に関わる兄を巡り、北京が送り込んだ刺客ではないか。三次郎は昔の恋人である美汐(みしお)を通じ、元公安警部補・行田に協力を求め、可敦に遺跡発掘現場へ身を隠すよう提案するが――。

著者プロフィール

池澤夏樹(いけざわ・なつき)

1945年北海道生まれ。「スティル・ライフ」で中央公論新人賞、第98回芥川賞を受賞。「南の島のティオ」で小学館文学賞。「母なる自然のおっぱい」で読売文学賞。「マシアス・ギリの失脚」で谷崎潤一郎賞。「楽しい終末」で伊藤整文学賞。「ハワイイ紀行」でJTB出版文化賞。「花を運ぶ妹」で毎日出版文化賞。「すばらしい新世界」で芸術選奨。「言葉の流星群」で宮沢賢治賞。「イラクの小さな橋を渡って』「憲法なんて知らないよ』「静かな大地』などの著作活動全般について、司馬遼太郎賞受賞。

「キトラ・ボックス」は明日、3月25日(土)全国の書店にて発売予定です!

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