【灯台女子プレゼンツ】離島灯台の魅力を発信!第2回 伊豆大島 灯台巡り(東京都大島町)

最近、”灯台キス写真”を撮ることにハマっています。

こんにちは!
灯台を求めて日本全国津々浦々と旅をしております灯台女子の不動まゆうです。

今回は伊豆大島で灯台めぐりをして参りました!

なぜ大島を訪れたかといいますと、年末に静岡県伊東市を訪れた際、
夕暮れに海を眺めていましたら、向かいに見える大島よりFl(3) W 30sの光に心を掴まれてしまったからです。

おっとごめんなさい。つい灯台の専門用語を使ってしまいました。

Fl(3)W 30sというのは灯台の”光り方”を伝えている表記です。
※こうした灯台の光り方は「灯質」と呼びます。

光り方にはいろいろなバリエーションが!灯台の役割と灯質について

灯台は船の通るルートにおいて重要な岬や、危ない岩礁などに建てられ、その”場所”を伝えるのが役割ですが、姿が見えずとも”光”だけで、どこの岬に建てられた灯台なのか判別ができるよう、それぞれ固有の光り方(灯質)をしているのです。

そしてFl(3)W 30sは「30秒に白い光が3回ピカっと光ります」という意味なんです。

日本全国の灯台の灯質が書いてある『灯台表』でFl(3)W 30sを調べると、光の主は伊豆大島灯台だという事が判明しました。

灯台マニアにとってのバイブル『灯台表』

ちなみにどのように灯質を読み取るかというと、

Fl は フラッシュ(閃光)を意味して、後ろのカッコの数字は光る回数を伝えています。
W は White(白)の頭文字で、光の色を示します(赤だとRで緑だとGです)。
30s は 30 second(秒)の略で、周期を教えているのです。

灯台の光り方にはいろいろなバリエーションがあるのですが、30秒に3回光る灯質は、私の好きなタイプ、いわゆるストライクゾーンなのです(初恋の灯台が20秒に3閃光だったので)。

大島灯台に会いたい!→よし!大島に行こう

大島灯台の光をみてすっかり会いたくなった私は、矢も楯もたまらなくなり、大島までのアクセスを調べました。

浜松町からジェット船で約2時間。
これなら日帰りもできそうですね。
でも一番早い船に乗っても着くのは10時15分。東京に戻る最終の出発時間は15時10分。滞在時間5時間かぁ。
大島灯台だけを訪れるならこれでもいいけど、他にも行きたい灯台があるし、明日葉の天ぷら食べてビールも飲みたいし、温泉だって入りたい・・。
せっかくなので一泊することに決め、船とホテルの予約をしたのでした。
東海汽船のHPからネット予約(クレジット決済)すると15〜20%割引になるのでお得ですよ(私は慌てて電話予約したので正規料金でしたが・・)。

当日は快晴! ジェット船は気持ち良く海を飛んでくれます。
窓からの眺めも最高。横須賀では観音埼灯台第二海堡灯台、三浦半島の先端には剱埼灯台(つるぎさきとうだい)というように次々に灯台が見えるので、大興奮でクルーズを楽しむことができました。

ファンキーなピンクのジェット船、その名も『愛』

着いた港には「アンコ椿灯台」が

大島には客船の就航する港が2つあり、どちらに発着するかは当日の天候で決定するそうです。
この日、私は岡田港に到着しました。これは私にとってラッキーなことでした。

なぜならこの岡田港にお目当ての灯台があるからです。
それがこちら!

「アンコ椿(椿油をつくるために実をとるお姉さんのこと)」をデザインしたことで有名な岡田港防波堤灯台です!

岡田港防波堤灯台

あれ?椿の柄が無くなってる!?
以前はこのような姿をしていたんです。

椿の柄がついていました。このように意匠に地元の風土を盛り込んだ灯台を「デザイン灯台」と言います。

灯台上部を頭(手ぬぐいを巻いた女性の顔。光る部分はこの後ろ側にあります)、下部を市松模様の着物のようにデザインされていたんです。

手ぬぐいではなく、綿帽子みたいになりましたね。
“アンコ椿”がお嫁にいって“白無垢灯台”になったのかな。
これはこれで初々しくて素敵ですね。

灯台を探せ!?「風景印」をいただきます!

さてこの後、私が向かったのはこちら。

岡田郵便局

日本家屋のようですが、郵便局です。
なぜ郵便局に行ったかというと、「風景印」を押してほしかったから!

風景印っていうのは、その土地の名所や名産をデザインした消印です。
「風景印でお願いします!」と窓口で言うと、ハガキや手紙に押して送ってくれます。
最低送料であるハガキ分(現在は62円)の切手を貼ったノートでも大丈夫(消印なので切手を使わないと押す事ができません)。

この風景印、全国に1万種類以上あるのですが、私はそのなかでも灯台がデザインされた風景印を集めているんです!

岡田郵便局の風景印。岡田港と富士山、椿、そして灯台が描かれています。

「あれ?どこに灯台が描いてあるの?」と思いましたよね。
小さく点のようにしか描かれていないので分かり辛いのですが、なんと2つの灯台が描かれています。

○印のところに灯台が!

岡田港での写真と見比べてみましょう!

岡田港から見える風景が再現されているのがわかります。

写真でも小さくてほとんど見えないのですが、実は港から大島灯台も見えていたんです!
さぁ期待が高まってきました。大本命の大島灯台に会いに行きましょう!

大本命!「大島灯台」に会いに行きます

車を降りて、灯台までの山道は10分ぐらいでしょうか。

舗装されていない道です。

こんな感じなのですが、道があるだけありがたいです。
灯台めぐりでは道が薮ですっかり塞がっていることもあるので。
でも後で聞いたところ、大島の山道ではマムシがでることがあるそうで、気をつけなくてはなりませんね。足元をよく見て歩き、茶色っぽい蛇がいたら絶対に近づかないでそーっと離れましょう。

歩いていくとチラリと灯台の上部が見えてきました!興奮する時間です。

この場所は、木々が開けて広場になっていました。むかし灯台守の方の官舎(家)があったんじゃないかな。

さぁこちらが大島灯台です!

体が四角い!

擬人化するとしたら、胸板が厚くて肩幅の広い水泳選手のようなタイプでしょうか。
頼りがいがありそうです。

顔は小さくてイケメン。

大島灯台は大正4年に建てられました。灯台のイメージって、スラッと背の高い円筒形の姿を思い浮かべる方が多いと思うのですが、実際には色々な設計があります。
時代によっても特徴が現れるのですが、大正時代に建てられた灯台はコンクリート製でどっしりと重量感のあるタイプが多いかな。

塔の高さは約16mと低めですが、それは建てられた場所が高いので塔の高さはそれほど必要なかったからですね。

水面からの高さは67mあります。

残念ながら、灯台の光を遠くまで届ける役目の「フレネルレンズ」の部分はよく見えませんでした。私は灯台マニアの中でも“レンズ萌え”なんです・・。

この内部にフランス製の第4等3面フレネルレンズがあるはずです。

たぶん、このような大きさ、形のレンズだと思います。

同じくフランス製の第4等3面フレネルレンズ(佐渡島 弾埼灯台のレンズ)

次の灯台までの空き時間の過ごし方

さてこのあともう一基(灯台の数え方は「基」なんです)の灯台に行きたいのですが、その場所には日の入り時刻に合わせて行きたいと思っていました。灯台めぐりって訪れる時間も重要なんです。
ということでお昼ゴハンを食べたり、スーパーでお土産を探したりして過ごしました。

ランチの定食

ランチの定食では、名物の「べっこう(白魚の唐辛子醤油付け)」、「アシタバのおひたし」など、大島の名物が一度に食べられました。アシタバは天ぷらでいただくよりも風味(ハーブっぽい感じ)が強く感じられ、本来の味を知る事ができました。

スーパーで購入したもの

スーパーでは、「青唐辛子の粉(少しかけるだけでとても辛くなります)」や、「大島牛乳」、そして有名な「大島バター」を買いました。バターは1000円ぐらいする高級品で、とてもピュアなお味でした。

灯台求めて伊豆大島を一周!

では、そろそろ車を島の南に走らせましょう。目指すは竜王埼灯台
大島灯台から島の反対側へ50分程の距離です。
竜王崎は夕日と朝日、どちらも美しく眺められる場所と聞いていたので、夕日の時間に合わせました。

水平線に雲が多かったのですが、素敵な夕日でした。

夕日を眺めつつ振り返ると!

夕日でサーモン色に染まる竜王埼灯台です。

灯台と一緒に夕日を眺めながら、今日の一日に感謝「ありが灯台」とつぶやく。

夕日が沈むと、灯台が点灯を開始しました。

この灯台は昭和26年に建てられた灯台で、平成に入ってから改築されました。
フレネルレンズは使われていなくて、「LB—30型灯器(光源とレンズが一体化した機器)」が回転して光を放ちます。

フレネルレンズの方が好きですが、こちらもガンダムっぽくて魅力的。

灯台を求めて車を走らせるうち、結果的に島を一周していました。達成感でいっぱいです。

この後は、温泉で疲れを癒し、東京都とは思えない美しい星空を眺め、翌日は入場無料の動物園を楽しんで大島を満喫しました。

ちょうど今の季節(1月後半から3月)は椿が見頃を迎えるそうです。
椿祭りも開催中ですし、ぜひ伊豆大島に行ってみてください!

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灯台どうだい?編集長 不動まゆう
東京生まれ。 灯台マニアがおくる崖っぷちマガジン「灯台どうだい?」の編集長。 10年ほど前、東京湾の真ん中にたつ灯台に心を奪われ、それ以降、灯台の魅力や個性を多くの人達に知ってもらう為に活動を開始。 「灯台愛好会 ライトハウスラバーズ」に所属して毎年「灯台フォーラム」を企画・運営しながら、2014年からは編集長として灯台専門のフリーペーパー「灯台どうだい?」を創刊。 灯台愛が溢れるフリーペーパーは「月曜から夜ふかし(日テレ)」や「有吉ジャポン(TBS)」でも紹介され、テレビ番組をはじめ、WEBメディアやラジオへの出演等、「灯台」や「フレネルレンズ」の文化的価値を訴えながら、「100年後の海にも美しい灯台とレンズを残す」ことを目指して活動の幅を広げ続けている。著書「灯台はそそる(光文社)」「灯台に恋したらどうだい?(洋泉社)」