瀬戸内 大久野島「ウサギ×廃墟」の組み合わせにびっくり!?見どころまるっとご紹介!

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大久野島(おおくのしま)は、広島県竹原市の瀬戸内海に浮かぶ小さな島。数年前までこの島の名前はほぼ知られていませんでしたが、2010年を過ぎた頃から少しずつ人気が出始め、現在では国内はもちろん海外からも多くの人が訪れる島となっています。

その訪問者の目当ての大半は「廃墟」、そして「野生のウサギ」。そんな珍しい組み合わせを楽しめる大久野島を今回はご紹介します。

大久野島のウサギたち

大久野島に船で到着すれば、すぐにある動物がいることに気づくでしょう。そう、ウサギです。

この島には約700羽のウサギがいると言われており、しかも年々増えてきています。島を歩いているとそのことを実感するでしょう。小さな島とはいえ、島内のどこへ行ってもほぼウサギが出てくるのですから。

特に、船が到着する桟橋から島唯一の宿泊施設である休暇村周辺までは、多くのウサギを見られる場所でもあります。なぜかといえば、ウサギたちは観光客がエサを与えてくれる存在だということを知っているため。どこかでウサギにエサをあげ始めたら、次から次へとウサギが出てくるので初めての方はきっと驚くと思いますよ。

エサを持っていればウサギは近寄ってくる、それは逆を言えば、ウサギと触れ合いたいのであれば、エサを持っていかないといけないということです。船に乗る前にスーパーなどで準備しておくか、船乗り場である忠海港の売店で買っておきましょう。

ウサギと触れ合う時の注意点

とっても可愛いウサギですが、触れ合う際に注意するべきポイントもいくつかあるので、島を訪問する前にしっかり頭に入れておきましょう。

まず、ウサギを抱き上げたり追いかけ回したりしないこと。ウサギは基本的に弱い動物です。抱き上げると捕獲されたと勘違いして暴れ、人もウサギも怪我をしかねません。また追いかけ回すことにより恐怖で混乱してしまうことも。ウサギが近くにいる時は驚かせるような動きは控え、できる限り優しく接してあげてくださいね。

エサをあげる時にも注意するポイントがあります。一箇所に集中してエサをあげてしまうとウサギも集まって餌の取り合いをしてしまうため、できるだけ広範囲に拡げてあげるということ。

その他にもやってしまいがちなのは手でそのままエサをあげることです。ウサギは目があまり良くなく、エサを直接あげようとすると間違えて指を噛まれるといったことも多分にあり得るのです。

とはいっても、ウサギは自分の顔の下を見ることができないため、エサを投げても見つけられないこともあり、手のひらにエサを置いて直接食べてもらう方がいい場合もあります。ただし、指はできるだけピッタリとくっつけた状態で、指先の方ではなくできるだけ手のひらの方にエサを置いてやるようにしてくださいね。

特に小さな子供連れの方は充分に注意する必要があります。子供は動物を追いかけることが多いですし、不用意に手を出して噛まれる可能性も高いです。そんなことにならないように、しっかりと注意しておきましょう。

なぜこんなにウサギがいるのか

ここまで島内のウサギのことを説明してきましたが、大久野島にはどうしてこんなに野生のウサギがいるのだろうか?と疑問になると思います。

もともとは地元の学校で飼っていたウサギを放した結果現在の数まで自然と増えた、というのが最も有力な説となっています。それだけで?と思うかもしれませんが、ウサギはもともと繁殖力が高く子沢山の動物であり、爆発的に増えてもおかしくないのです。また大久野島には、命を脅かす天敵がほぼいなかったということも理由の一つと言われています。

ここまでは大久野島の最大の魅力である「野生のウサギ」に関してご紹介しました。ここからは、もう一つの見どころ「廃墟」について説明します。

大久野島は一度地図から消えた島!?

大久野島には至る所に廃墟があります。何の廃墟かというと、発電所跡・毒ガス貯蔵庫・砲台跡、など。これを聞くだけで恐ろしいイメージを抱くかと思いますが、戦時中この島では実際に毒ガスが製造されていたのです。

1925年から45年までの20年間、戦争で使うための催涙剤や嘔吐剤が秘密裏に作られていました。攻められにくく見つかりにくい、そんな地理的な条件からその製造場所に選ばれたのがこの大久野島。

今から考えれば、小さな島で日本人にも秘密裏にそんなことが行われているなんて俄かには信じがたいことですが、一時期この島が地図から消されていたという資料も残っているのです。島には毒ガス資料館があり、そんな資料を含めた当時の島の状況の変遷がまとめて展示されているので、島の歴史に興味がある場合はぜひ訪問しましょう。

現在も島に残る数々の廃墟

そして、その負の遺産を現在も目の当たりにできるのが島に残る廃墟たちです。

筆者が最も恐ろしさを感じたのが、こちらの長浦毒ガス貯蔵庫跡。ここには猛毒の「イペリット」を始め、数種類の毒ガスが貯蔵されていました。崩落の危険性があるため現在は内部への立ち入りは禁止ですが、形容しがたい不気味さが遠目からでも感じられます。

黒く焦げているように見えるのは、戦後に残っていた毒ガスを処理した時の跡と言われています。写真だけでは大きさがよくわからないかもしれませんが、貯蔵タンクが置かれていたであろう横穴は高さが10mほどもあり、その規模の大きさから当時の状況を想像すると背筋がゾッとしてしまいます。

他にも船で到着する桟橋の近くには発電所跡があります。毒ガス工場を操業するための発電を行っていた場所で、先ほどの貯蔵庫よりもかなり大きい建物ですが、現在は完全なる廃墟となっています。内部への立ち入りは基本的にできません。

そして島に残るものとして有名なのが砲台跡です。赤レンガの弾薬庫が並ぶこちらは中部砲台跡。ここを中心に島には合計4つの砲台跡があり、国内でもこれほど密集しているところは少ないとされています。

こういった島の見どころを歩いていて驚くのは本当にどこにでもウサギが出てくること。つまり、「廃墟」+「ウサギ」という珍しい組み合わせの写真を撮ることも可能なのです。大久野島の陰と陽、島を象徴する二つの要素を一枚に収めてみてはいかがでしょうか。

大久野島へのアクセス、島内の移動手段

忠海港から大久野島へ

大久野島へ行くには忠海港から船に乗る必要があり、船に乗れば15分ほどで島に到着します。忠海港はJR呉線の忠海駅から徒歩5分と好アクセスの場所でもあります。時刻表や運賃は大三島フェリーの公式HPでご確認ください。

忠海港には売店があるので、船はこちらで待ちましょう。またすでに少しご紹介しましたが、ここで餌を買うのが筆者としてはオススメです。

ウサギの好きな野菜をしっかり理解していればスーパーなどで買っても問題ありませんが、玉ねぎやレタスなどウサギが苦手なものがよくわからないという場合であれば、市販のエサをあげるようにしましょう。こちらではペレットタイプのエサが売られています。

ちなみにこちらのエサですが、袋を持って帰ればポストカードと交換してくれるので、全てのエサをあげてしまっても決して島に放置するといったことのないようにちゃんと持ち帰りましょう。ウサギの可愛いポストカードをゲットできますよ。

島内での移動手段

島内での移動手段は休暇村でのレンタサイクルという手もありますが、筆者のオススメは徒歩です。島は一周約4kmと歩いて回れる程度の広さですし、自転車を利用する場合には常にウサギに注意しながら運転する必要があります。

また島の中央近くには展望台もあり、ここにたどり着くには階段を上らなければいけないので、もちろん自転車は下に置いたままとなります。徒歩の場合なら同じ道を戻らずに済みますよ。

展望台は360°の景色を見渡せるとても見晴らしの良い場所です。瀬戸内海の島々をじっくり堪能しましょう。

もちろん、展望台以外でも島内を歩いていれば美しい景色を眺められる場所がいっぱいあることに気づくと思います。ウサギも廃墟も楽しみながら離島散歩を楽しんでくださいね。

最後に、一つだけ知っておいてほしいこと

すでにウサギと触れ合う時の注意点なども述べましたが、最後に一つ訪問前に知っておいてほしいことがあります。それは、ウサギの天国と言われている大久野島ではありますが、そのウサギたちが置かれている環境は決して衛生的に良い状態ではないということです。

ウサギに詳しくないとただウサギがいっぱいいて楽しい場所と言えますが、やはり数が多すぎるという点と、観光客がエサをあげすぎているという点があまり良くないとのこと。実際に筆者が訪問した際にも、ウサギが食べられない大きさの野菜が放置されているのも目撃しました。

深い知識がなくともできることはあります。例えば、無駄なものは島に持ち込まないことや、出したゴミはきちんと持って帰ることなど当たり前のこと。また、エサはできるだけ決まったものをあげることなども含まれますね。

訪問客のせいでウサギが不幸せになる未来など誰も望んでいませんよね。前述の通り、ウサギは基本的に弱い動物です。事前に必要な知識は得てから島へ訪問し、できることをしっかり把握した上で大久野島の見どころを満喫してくださいね。

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