
北陸新幹線の開業から2年、身近になった新潟へ、関西からの観光客が増えてきています。
新潟県観光協会大阪観光センターでは、新潟の魅力をより多くの人に知ってもらおうと「新潟学」イベントを大阪・梅田で開催。
10月から3か月連続で、新潟の「食」「酒」「自然」といった魅力を、個性豊かな講師陣がゼミナール形式で紹介してくれます。
10月12日に開催した今年度第1回目の新潟ゼミナールでは、月刊ミーツ・リージョナル(京阪神エルマガジン社)をはじめ、関西を中心に幅広く活躍しているフードライター・曽束政昭氏を迎え、新潟・佐渡の食文化について取材レポートが行われました。

大阪から佐渡へは、金沢で北陸新幹線に乗り換えて上越妙高駅へ向かい、直江津港から高速カーフェリー「あかね」で佐渡・小木港に到着。
ここから2泊3日の曽束さんの食べ歩きの旅が始まりました。
佐渡を南西から北東へ抜ける「小木イン両津アウト」が、関西から新潟へのゴールデンルートだそうです。
目次
関西人のための「小木イン両津アウト」コース
1日目
大阪~(特急サンダーバード)金沢経経由~北陸新幹線「上越妙高」駅、直江津港~小木港(高速カーフェリーあかね)、たらい舟体験(矢島体験学習館)、生そば「丸亀屋」、音楽と陶芸の宿「花の木」(宿根木)
2日目
宿根木の街並み、鼓童「佐渡太鼓体験交流館」、西三川ゴールドパーク(砂金採り体験)、ベーカリーカフェ「しまふうみ」(ランチ)、「真野鶴」蔵元尾畑酒造、妙宣寺五重塔、大膳神社能舞台、清水寺、鮮魚店直営居酒屋「持田屋」(相川)、民宿敷島荘(相川大浦)
3日目
佐渡金山、道遊の割戸、北沢浮遊選鉱場跡、佐渡乳業本社、長三郎鮨(新穂)、トキの森公園、回転ずし「まるいし」両津店、両津港~新潟港(ジェットフェリー)、新潟空港~伊丹空港
感動の人生初「たらい舟」体験!

上陸後、まず、「たらい舟」体験へ。
あいにくの小雨ながら、人生初たらい舟はちょっとした感動でした。
生そば、ズワイガニ、いごねり

佐渡島ではそばの栽培が盛んで、小木地区でも良質のそばがとれます。
まず向かったのは、「生そば丸亀屋」。

そばの風味もさることながら、古来の製法で、佐渡で大量にとれるトビウオを炭火で焼いて作る自家製の「あごだし」のおいしさに驚きます。

古民家宿の夕食では、ズワイガニ一人一杯はお約束。

新鮮なイカ、魚や「いごねり」の味を満喫。
いごねりとは、海藻から作る寒天のような郷土料理です。
なにより驚いたのはご飯の味でした。
広大な国仲平野の豊かな土壌が育んだコシヒカリは格別だったようです。
「宿根木(しゅくねぎ)」散策

2日目はまず、北前船が寄った船大工の村落、「宿根木(しゅくねぎ)」を散策。
鼓動の本拠地でインタビュー

また、小木は世界的な太鼓芸術集団「鼓童」の本拠地。
誰でも太鼓体験ができる「佐渡太鼓体験交流館」のインストラクターで、修学旅行生たちに人気のサミーちゃんこと宮崎正美さんは熊本県出身。
かつては世界を公演して回った経験を持つが今はこの地で暮らす一児の母。
太鼓を打つ技術のちがい、芯の通った打音の響きに舌を巻きました。
砂金取り体験

砂金取りが体験できる観光スポット「西三川ゴールドパーク」では、本当に黒い砂鉄の中から砂金の粒が現れてビックリ!
新発見!絶景カフェ「しまふうみ」

真野湾を見下ろす絶景ベーカリーカフェ「しまふうみ」は、まるで湘南海岸にあるようなお洒落なカフェで、これも新発見!

佐渡島の美酒「真野鶴」

真野本町の「尾畑酒造」は、数々の賞に輝き、エールフランスの国際線でも採用されている美酒「真野鶴」を産み出している活気ある蔵元でした。
佐渡の豊富な海の幸の数々

寿司屋では巻き貝の中でも珍重されるニシバイ貝を味わい、

居酒屋ではとれたての南蛮エビを唐揚げにする贅沢さに驚き、

回転ずしでは関西で高級とされる魚が普通の皿にのっていることに大喜び。
世界遺産を目指す「佐渡金山」

世界遺産を目指す「佐渡金山」を見学した後は、佐渡島以外では食べられない名物・ブリカツ丼を「長三郎鮨」で。

サクッとした衣の中は、しっとりしたブリの身。
あごだしを使った醬油べースのタレも佐渡独自のもの。
「寿司ネタ用の新鮮なブリをカツにするという発想、それこそが魚の宝庫、佐渡のおもしろさです。佐渡グルメを、味にうるさい関西の人に是非味わってほしい」と結び、会場からも同調の拍手が沸き起こっていました。
関西人のための「新潟のええとこ・うまいもんゼミナール」
第1回テーマ「2泊8食はじめての佐渡の旅」
講師
曽束 政昭さん(フードライター)
開催日時
平成29年10月12日(木)18:30PM~20:00PM
会場
アサヒ ラボ・ガーデン(大阪富国生命ビル4階)
受講料
無料(新潟県のお土産付き)定員/50名
※一般応募者から参加募集、抽選
主催
新潟県観光協会大阪観光センター
共催
新潟県佐渡地域振興局
運営
新潟のええとこ・うまいもんゼミナール事務局
講師プロフィール
曽束政昭(そつか・まさあき)/1968年京都市生まれ。京阪神エルマガジン社にてSAVVY、Meets Regionalの編集を経験し、96年独立。関西屈指のフードライターとしてお好み焼きから漁港の鮨屋まで足を使って取材・執筆。著書に『1泊5食』『京阪神から行く一泊五食のうまい旅』(以上、京阪神エルマガジン社)。近著に堀埜浩二氏との共著『大阪ソースダイバー』(ブリコルール・パブリッシング)
新潟ゼミナール事務局では、今後もテーマを変えてゼミが開催される予定です。
今後のスケジュール、イベント参加方法についてはぜひ「月刊島民ナカノシマ大学」公式サイトをご覧ください。
月刊島民ナカノシマ大学 >> https://nakanoshima-daigaku.net/
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