愛知県南知多・篠島は、人々の暮らしに歴史や文化が残る離島。夏は前浜サンサンビーチで海水浴も楽しめる!

136

愛知県南知多・篠島への定期高速船乗り場

愛知県知多半島の先端から約4kmに位置する篠島(しのじま)は、三重県の伊勢神宮とつながりが深く、島の人々の暮らしに歴史や文化が残る離島。

日間賀島(ひまかじま)の南にあり、師崎港や河和港から出る船は日間賀島と篠島を順番に回る路線も。名古屋市はもちろん、愛知県尾張地方、三河地方のどちらからもアクセスしやすく、ふらっと日帰りでも楽しめる近さが魅力です。

篠島(しのじま)とは

篠島(しのじま)は愛知県知多半島の先端、師崎から4kmの沖合に浮かぶ離島で、おんべ鯛(干鯛)とふぐの島として有名。昔から漁業がさかんで、中でもしらすの漁獲高は日本一を誇ります。

同じく三河湾に浮かぶ日間賀島(ひまかじま)、佐久島(さくしま)と、合わせて「三河湾三島」または「愛知三島」と呼ばれているそうです。

お隣の日間賀島とはいちばん近いところで約1.8kmしか離れておらず、似たイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、実際には篠島のほうが周囲は1.5倍ほど大きく、北部の埋め立て地を除くと、日間賀島とは対照的に起伏の多い島です。

そして、それぞれの島の雰囲気も大きく異なります。日間賀島はサイクリングや釣り、イルカとのふれあい体験などの楽しいアクティビティが充実しており、多くの観光客で賑わっていますが、篠島のほうはもっと静かでのんびりとした漁師の島。

島の中心部の道は狭くて坂が多く、入り組んだ道はまるで迷路のよう。島内には、伊勢神宮の古材が下賜されている神社「新明神社」、名古屋城築城の際に加藤清正が運び残したといわれる巨石「清正の枕石」、島の中に88ある弘法さま「島弘法」など、歴史を感じるものがたくさんあります。

また、日本夕陽百選にも選ばれた夕陽の絶景スポット「松島」が見られる万葉の丘・歌碑公園、島の最南端にある「太一岬 キラキラ展望台」などの絶景スポットが多いのも特徴。

もちろん、篠島にも宿泊施設や飲食店はたくさんありますし、釣りや海水浴に来る人も多いのですが、筆者は両方の島に行ってみて、「日間賀島はもろ手を挙げて観光客を歓迎してくれる雰囲気、そして、篠島はありのままの島の姿や暮らしを観光客に見せてくれる島」という印象を受けました。

篠島へのアクセス

篠島行き高速船

名古屋方面から篠島へ行く場合、知多半島の先端の師崎港(もろざきこう)から定期高速船に乗ると、約10分で篠島に到着します。河和港からの場合は、日間賀島経由・篠島行きの高速船を利用することになるので、乗船時間は約30分ほど。

三河方面からのアクセスする場合は、伊良湖港から高速船に乗ると、約20分で篠島に到着します。

高速船乗船券

師崎から篠島への高速船運賃は、大人片道700円(往復運賃1,340円)、小人片道350円(往復運賃670円)です。小人運賃は小学生が対象で、未就学児および乳幼児は大人1名につき1名まで無料。

高速船の座席は自由ですが、前のほうが揺れるので、酔いやすい方は後方にすわるほうが安心です。

歩いてみよう篠島

約10分の船旅で、篠島に到着!

篠島の海沿いをぶらりお散歩

愛知県南知多・篠島 鯛のモニュメント

おんべ鯛(干鯛)とふぐの島として有名な篠島らしく、高速船・フェリー乗り場に隣接する島の玄関「島の駅 SHINOJIMA」前には鯛のモニュメントがありました。

篠島には、1200年以上も前から島で作られる干鯛(おんべ鯛)を伊勢神宮に奉納する伝統があります。おんべ鯛の奉納は毎年3回行われ、中でも毎年10月、伊勢神宮の神嘗祭にあわせて行われる「おんべ鯛奉納祭」は、「太一御用」ののぼりを掲げて伊勢神宮へ出向する船団が見られるとして有名。

ちなみに「太一」というのは伊勢神宮に祀られている天照大御神(アマテラスオオミカミ)のことで、「太一御用」とは「天照大御神へのお遣いである」ということを示しているのだとか。

愛知県南知多・篠島 船

高速船・フェリー乗り場の近くの港にはたくさんの漁船やのりの漁具が並んでいます。

篠島の船のへさきについているもようは、日間賀島や佐久島などほかの島の船には見られない、篠島オリジナルのもの。もようにはいくつかのパターンがあるようです。

愛知県南知多・篠島 船を見る

観光客向けではない、普段の島の暮らしを垣間見ることができます。

愛知県南知多・篠島 島さんぽ

まっすぐ東へ向かい、島の東側の海岸へ。夏休み期間中でも、平日はかなり空いています。

篠島 島さんぽ

住宅街を抜けると、堤防へ出ました。

篠島 島さんぽ

堤防の上からの景色。右前方に見えているのは、渥美半島の先端、伊良湖岬です。

篠島 島さんぽ

蟹

堤防を水際まで下りていくと、蟹など小さな海の生き物を見ることができました。

篠島には、城山の北側から島をぐるりと囲んで弘法さま(島弘法)が祀られています。お寺の境内にあるものも含めると、弘法さまの数は全部で88! 大漁祈願と海上安全を見守ってくれているのだとか。

いくつの弘法さまに会えるか、数えてみるのもいいですね。

島の東側の道を南下して、前浜(ないば)サンサンビーチと呼ばれるビーチへ向かいます。

前浜(ないば) サンサンビーチ

前浜サンサンビーチは、美しい砂浜が800メートルも続く天然の海水浴場。島の人々は「ないば」とも呼ぶそうです。夏は多くの海水浴客で賑わうそうですが、この日は平日のためか人はあまり多くなく、ゆったり、のどかな雰囲気。

「あちちち……!」焼けた砂を踏んで、波打ち際へ。

砂浜のサンドベージュ、海の青、空の青、そして木々の濃い緑。本当に美しい島です。

波打ち際で砂を掘って遊ぶ子どもたち。

この日、筆者の娘たちは海水浴をするつもりはなく、水着を持ってこなかったのですが、気持ちよさそうに水遊びする子どもたちを見て、「私たちも水着を持ってくればよかった!」と後悔していたほど。

なお、ビーチには公共のトイレ、有料シャワー、テントやタープ、浮輪のレンタルもありましたよ。

ビーチには海の家もありました。しらす丼、たこぶつ切り、たこめし、大あさり焼き、大あさりフライなどの海の幸たっぷりの食事メニューがそろっています。

かき氷(いちご、レモン、マンゴー、各400円)はかなりの大きさ!

日陰でぼーっと海を眺めながら休憩。海から吹く風が気持ちよく、何だかとっても贅沢な時間です。

篠島の歴史を感じる

前浜(ないば) サンサンビーチから、島の中心部の住宅地を抜けて、高速船・フェリー乗り場へ戻る道すがら、新明神社へ立ち寄りました。

新明神社は伊勢神宮の古材が下賜されている神社で、社の造りは伊勢神宮と同じなのだとか。

20年毎に建て替えられ、新明神社で20年間使われた古材は、同じ篠島にある八王子社でさらに20年、さらに多くの小宮となって20年、合計60年大切に使われるそうです。

昔ながらの住宅地は道が狭く、迷路のように入り組んでいます。四輪車が通れない道も多いので、篠島ではスクーターが足替わりなのだとか。

「ここ通れるの?」と思えるような細い路地を通っていると、生活用品を売る商店があったり、開け放した窓からおかずの匂いが漂ってきたり、なんだか島の住人になったような錯覚を覚えます。

この「昔からそこにあるそのままの島の姿、人々の暮らし」こそが、篠島の魅力なのでしょうね。

山頭火石碑

「島の駅 SHINOJIMA」の近くにある、俳人・種田山頭火の句碑。(山頭火篠島八句)

今回篠島に滞在したのは4時間ほどでしたが、日帰りでもこんなにのんびり・ゆったりとした島時間を過ごすことができ、美しい景色も堪能できて、大満足!

名古屋からアクセスしやすく、日帰りでもたっぷり楽しめる離島、篠島。20を超える民宿もあるので、遠方の方は泊まりで来て、お隣の日間賀島と両方の島を楽しんでみるのもおすすめです。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

この記事をシェア
公式旅ライター ayan
愛知県在住、フリーランスで2人の娘の母。ブロガー&旅ライターで、過去に旅した国は10カ国以上。旅を通じて見たもの、感じたもの、体験したことを文章と写真でお届けします。