
多くの人が「いつかは…」と願う離島旅のひとつが、世界自然遺産にも指定されている屋久島。
私が屋久島を訪れたのは2012年4月のことでした。
屋久島といえば、縄文杉のイメージが強いですよね。
実際、縄文杉や映画「もののけ姫」のモチーフにもなったと言われる白谷雲水峡がメジャーなエコツアーとなっています。
ただ、縄文杉を目指すコースの所要時間は10時間以上、比較的ライトな白谷雲水峡ですら3時間以上。
日々、全くトレッキングやエコツアーに興味が無い人にとっては体力の不安を感じるのではないでしょうか。
実は、屋久島に行ったときの私と友人はまさに、その状態。
せっかく行くのだから…と、気持ちを奮い立たせ白谷雲水峡のガイドツアーを申し込んでいましたが、早朝からの大雨で沢が増水し中止になってしまったことも重なり、トレッキング無しで屋久島を楽しむことになりました。
今回は、体力に不安を感じる方やトレッキング無しで屋久島は楽しめるのだろうか…と考えている人にオススメしたい屋久島の観光スポットを紹介したいと思います。
目次
屋久島でトレッキング無しの観光を楽しむためにはレンタカーを借りる

移動手段としてレンタカーを借りていた私たち。
女二人旅ということもあり、車種は小回りが効く軽自動車に。
ナビ付きの車にしましたが、ほぼ県道78号線しか出てきません(笑)
でも、このレンタカーのおかげで、トレッキング無しの屋久島が楽しめることに。
屋久島は円形に近い五角形で、ほぼ全域が山地です。
島なので、当然周囲は海。そのため、山と海の距離がとても近いロケーションです。
海と山が近いことから、島の中央近くに位置する屋久島山岳地域から海へと流れ出る道筋には大小様々な多くの滝があるもよう。
私たちは、そのいくつかの滝にレンタカーで行ってみました。
全国でも珍しい直接太平洋を叩く「トローキの滝」

県道を走っていて目に付くのが「トローキの滝」の案内看板。
目印は県道沿いにある物産館の「屋久島町まごころ市 ぽんたん館」です。
詳しい場所がよく判らなかったので、買い物がてら「ぽんたん館」の人に尋ねてみると「車はココに停め、道路向かいの看板のところの小道を入ってゆく」とのこと。
しげみに入り、「本当にこっちなの?」と不安になるような山道を歩いてゆくと「トローキの滝」を眺めることが出来るビューポイントに到着しました。

「トローキの滝」は、直接太平洋を叩く全国でも珍しい滝。
名前の由来は、降雨後に水量が増えたときに大量の水の音がとどろくことから「轟(とどろき)の滝」=「トローキの滝」とされています。
滝の上の赤い橋が県道で、遠くから眺めることしか出来ませんでした。
高さは6mほどらしく、雨が降らないと水量はのぞめないそう。
私が訪れた日は夜中に大雨が降った影響で、水量が多かったようです。
「ちょっとしげみに入るだけ」程度で行ける「トローキの滝」は、屋久島の中では手軽な観光スポットと言えるはず。
住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町麦生
巨大な一枚岩と共に臨む「千尋の滝」

「トローキの滝」に対して山側に入ったところにあるのが「千尋(せんぴろ)の滝」。
先ほどの「トローキの滝」と「千尋の滝」は近いのですが、それもそのはず。
「トローキの滝」の上流にあるのが「千尋の滝」で、 同じ鯛之川(たいのこ)です。
「千尋の滝」は、展望所近くの駐車場まで車で行くことが出来ました。
展望所は2ヶ所あり、駐車場も、そこからの道も整備されています。
展望所から滝と反対側を見れば、海も臨むことが出来ます。

「千尋の滝」も近くまで行くことは出来ません。
「千尋の滝」は、花崗岩を削って落ちる滝で落差は約60m。
名前の由来は、滝の左手に見える200m×400mの花崗岩の一枚岩で、千人が手を広げたほどの大きさがあるのだそう。
人が両手を広げた長さを「一尋」と呼ぶことから、千人分で「千尋の滝」。
遠目に全容を見るからこそ、巨大な一枚岩のスケールを実感出来ると思います。
住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町原
落差30mにも関わらずひっそりとある「竜神の滝」

「トローキの滝」から「千尋の滝」に行く途中にあるのが、「竜神の滝」。
ここは観光スポットというより、道沿い、橋の上からいきなり見える感じです。。
橋の脇の銘版がある場所が少し広くなっているので、そこに車を停めました。
わざわざ行くというより通りすがりで訪れることが出来る、ひっそりとした滝です。

実はこの「竜神の滝」は「千尋の滝」の下流、「トローキの滝」の上流に位置します。
この3つの滝は、全て鯛之川の滝。
落差約60mの「トローキの滝」、約30mの「竜神の滝」、約6mの「トローキの滝」と、同じ川の流れの変化を巡ってみるのも良いのでは?
これだけの落差を持つ滝がいくつもある川も珍しいですよね。
この3つの滝巡りは、車で1時間もあればゆっくり回ることが出来ます。
住所:鹿児島県屋久島町尾之間原
日本の滝100選に選ばれた屋久島最大級の滝「大川の滝」

そして、私が一番オススメしたいのが「大川(おおこ)の滝」。
こちらは日本の滝100選に選ばれた屋久島最大級の滝で、落差約88mを誇っています。
ちょうど、屋久島空港から島を半周したくらいに位置しますが、駐車場やトイレもあり、アクセスは悪くありませんでした。

「大川の滝」の特徴は、何と言っても滝つぼの近くまで行けること。
そのスケールの大きさを実感出来る距離感は、本州にもなかなか無いのでは?

滝つぼのそばでミストを浴びていると、何時間でも居たくなってしまいます。
力強さと癒しを兼ね備えた雰囲気は、不思議とパワーを与えてくれるよう。
言葉や写真では伝えきれない魅力があります。
バスでのアクセスもあるので、屋久島でぜひ訪れて欲しいスポット。
住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町栗生
屋久島でも観光は出来る!滝を巡って大自然を感じてみて

ちょうど大雨が降った後だったこともあり、屋久島では名前が付けられた滝だけでなく、いたるところで山から水が溢れ、落差をつけて流れ出ているのを見ました。
その様子からは、屋久島の自然を感じることが出来ます。
屋久島といえば、長時間のトレッキングなどアクティブなイメージがありますが、こうして、のんびり滝を巡ってリラックスもオススメ。
「私ごときが屋久島に行っても仕方がないかな」なんて思う必要はありません。
(私は行くまで、なんとなくそんな気持ちを持っていました)
きっと自分だけの楽しみ方が出来るはず。
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